「ないなら自分でつくる」という道のハードルを自分で上げていませんか?



キャリアコンサルタントの鈴木さくらです。


先月、第20回国家資格キャリアコンサルタントの試験結果が発表され、私が担当させていただいた養成講座の受講生さんからたくさんの連絡をいただきました。そのうちの一つのクラスで「お疲れさま会をやろう!」と企画してくれ、昨夜参加してきました。


毎回どのクラスも同じですが、合格した人、残念ながら未達だった人、事情があって受検できなかった人・・・などなど混在します。そんななかでも、合格した人に「おめでとう!」と笑顔でお祝いできるクラスメイトを尊敬しつつ、「次はあなたの番よ!」と思いながら、久しぶりの再会を楽しみました。

合格した皆さんは、改めて本当におめでとうございます!




◆キャリアコンサルタントを取っても意味がない?


国家資格キャリアコンサルタントの人数は年々伸びて、今では6万人を超えています。当初の10万人計画には後れを取っているものの、増加傾向は止まらないですね。いち養成講師の感覚では、コロナ禍になってより注目された資格のひとつだなと感じます。


ただ、SNS等で見かける投稿や記事には、「キャリアコンサルタントを取っても意味がない」「資格がなくたってキャリア関係の仕事はできる」「資格を取っても必ずしも就職・転職ができるわけではない」「そもそもキャリアコンサルタントの求人が少なすぎる」等々、挙げればきりがないほど、需要と供給のアンバランスさへの不満?不安?嘆き?に関する内容がヒットします。


なかには、キャリアコンサルタントをよく知らないライターさんが書いた記事もあったりして、それはそれでおもしろいと思いながら斜め読みをしているのですが、Twitterでは圧倒的に当事者ツイートが多い。


そのような投稿や記事を見かけるたび、それぞれの背景や経緯があるだろうと想像できるので批判や否定する気持ちは一切ないものの、私の中で沸き起こる想いは以下3つ。


  • キャリアコンサルタント養成講座で学んだであろう、支援対象6分野のうちの「仕事理解」。「キャリアコンサルタントへの仕事理解」はどこまで深まっているのかな?

  • キャリアコンサルタントとして仕事ができるようになる準備としての「種まき」はどのくらいやってきたのかな?

  • 「ないなら自分でつくる」という発想はないのかな?



今回はこのうちの3番目に焦点を当ててみましょう!




◆キャリアコンサルタントの活かし方


資格全般に言えることですが、取得直後に「この資格での仕事は引く手数多で選びたい放題でした。今日から100%生計が成り立ちます。いえい」というのはマレ中のマレだということは、言われなくっても「そんなんわかっとるわ」という感じですよね。


ときどき、社内の命で資格取得をし、取得直後から社内のキャリア相談室で相談開始、という順調というかスパルタのようなスタートを切る方もいらっしゃいます。ですが、自発的に取得したいという方は、まだまだ知名度が高くない(とはいえ、もちろん年々知名度は上がっています)この資格の活かし方を自ら開拓していく必要があります。


ちょうど、昨夜の元受講生さんが資格の活かし方で今後の展望を話していた内容が、上記の3番目に当たっていました。


その元受講生さんは現在とある企業に勤務。人事部への異動を希望するも今はまだ叶わず、まったく無関係の部署に配属されています。社内にはすでにキャリアコンサルタントが複数いるようです。


いわく「今の部署内でキャリア相談を展開していきたい。人事部や人材開発室(仮称)にキャリアコンサルタントはいるけれど、そういう部署で相談を申し込むのってちょっとハードルが高い気がする。だったら、今の自分の部署は人事部や人材開発とは無関係だけど、だからこそ部署内にキャリアコンサルタントがいて、気軽にメンバーが相談できる場所をつくっていきたい。今の部署にはキャリアコンサルタントがいないから」とのこと。


そう、これこそが「ないなら自分でつくる」です。


私は常々「誰もが自らの人生の創造者」と思っているのですが、こういう主体的な働きかけって、自分の人生を納得いくように自分で舵取りして、まさに人生を創造していますよね。これを元受講生さんから聴いたとき、私は「いいね!応援する!!」というワクワクした気持ちになりました。




◆「ないなら自分でつくる」ために、できることはたくさんある


なんでも最初の実績をつくることが一番難しい。


たとえばフリーランスで最初の実績をつくろうと思ったら、だいぶ心が折れそうな現実を経験するかもしれません(もちろん、それもその人にとって大事かつ必要な経験ですね)。


そのなかで現在企業に勤めているのであれば、私個人的にはもっともキャリアコンサルタントとしての最初の実績がつくりやすい環境が用意されており、かつ、比較的低めなハードルで実績をつくれると思っています。


元受講生さんのなかには、「社内営業をコツコツして、傾聴の講座を社内開催することができました!」という方もいました。これもまさに、「ないなら自分でつくる」好例です。


ゆくゆくキャリアコンサルタントとしての独立を見据えている方にとっても(むしろそういう人ほど)今の組織で実績をつくることをおすすめします。キャリアコンサルタントとしての実績には変わりないですから。


自ら望む未来を見据えたとき、社内での今の環境を自分にとっての最善と捉えて、最大に活かす。前例がないならば、それを逆手にとって「だからこそ、どうやったら活かせるだろうか」と考えてみる。

(「だからこそ」というワード、大好き)


それは、「こういうことを社内でしたい」と身近な誰かに話すことからスタートするかもしれないし、上司へのプレゼンをどのようにしたらYESを引き出せるか考えることかもしれないし、社内ですでにキャリアコンサルタントがいるのであれば仲間づくりをすることかもしれないし・・・。


いろいろ洗い出しをしてみると、多くのアイデアが出そうですね。有資格者同士の仲間内でアイデアの出し合いっこをしてみてもおもしろそう。


スモールスタートでコツコツ育てていくと考えたとき、「ないなら自分でつくる」という道のハードルは意外に高くないかもしれません。高く設定しているのは、ほかでもない自分自身かもしれませんね。


昨夜のお疲れさま会は、元受講生さんの近況や今後の展望を聴きながら、皆さんの今後が楽しみになる時間でもありました。講師冥利に尽きますね。だからこの仕事は本当にやめられないんです笑。


(おしまい)