互いに学び合ってキャリアが形成されていくことの奥深さ
(桜満開。さくら組に画伯あらわる!)
キャリアコンサルタントの鈴木さくらです。
桜が散りゆく季節の中、先週相次いで、今年7月受検のキャリアコンサルタント養成講座(通称さくら組)が2クラス修了となり、若干ロス気味でございます笑。
どちらも本当によいクラスで、とくに昨年10月以降、基礎理論から総まとめまでずっと担当させていただいたクラスは半年間ともに過ごしただけあって、とてもまとまりのある、やさしいクラスでした。どちらのクラスも毎週登壇させていただくことが楽しみでした。
受講生さんから、「先生は喉を使う仕事だから」とハーブティーやはちみつ、マヌカハニーのキャンディなど心のこもったプレゼントとともに、涙腺がウルウルなりそうな色紙をいただきました。一人ひとりの言葉のあたたかさが胸にまっすぐに届きます。
受講生さんは十人十色。仕事とプライベートと勉強の両立の難しさにくじけそうになった時もあったでしょうし、事前に説明は聞いていたとはいえ入学前に想像していたキャリアコンサルタントのイメージがあまりにも違いすぎて圧倒された方もいるでしょうし(想像以上に奥深く、責任の重い職業だということです)、守備範囲の広さに驚きを隠せない人もいるでしょうし、自分には向いていないのかもしれないという自信のなさと向き合う時間が辛かった人もいるでしょうし・・・十人十色の受講生さんは十人十色の時間を過ごしたことでしょう。
その学びの時間を過ごす中で、それぞれのタイミングで受講生さんは気づきます。「キャリアコンサルタントの資格を取ろうとして通っているけれど、結局は自分自身と向き合いながら学び成長する時間なのだ」ということに。そのすべてが今の自分にとって必要な学びの時間だとどこかで気づくのですね。
国家資格なのでもちろん厚労省のカリキュラムに沿いながら授業は展開していきますが、私の意識としてはテクニカルなことは教えておらず、とくにキャリアコンサルタントになる受講生さん自身の自己理解に重きを置きながら進めています。なぜなら、自分を理解することがクライエントを理解することにつながるからです。
応用実習ではロープレやグループワークがほとんどですが、クライエント役として自分について語る時間が多くあります。これまで忙しくて立ち止まって自分を深く見つめる時間がなかった人が自分を見つめていくと、これまで気づかなかった自分のクセや囚われていること、自分の気持ちに徐々に気づいていきます。それが時に自分を苦しめていたことに気づく人もいます。
あるいは、オブザーバーとして観察学習をする中で「今のロープレ、すごいモヤモヤするけどなんだろう。あ、自分も同じだったか」と気づく場面も多い。
私たちは気づいたところから、その先を選べます。このままでいくか、修正していくか。どちらを選ぶのかは、本人の自由。ですが、気づくところから成長が加速されますね。
「学び成長する」とは、つくづく自分ひとりでは難しいことに気づかされます。誰かや何かのきっかけを得て、私たちは学び成長することができる。「キャリアとは他者との関係の中で、互いに学びあうことで形成されていく」ことを提唱したダグラス・ホールの言葉がまさに当てはまりますね。
かくいう講師も例外なく、受講生さんとの関わりの中で学び成長しています。立場上は教える立場ですが、本当に毎回学び深い時間を過ごさせてもらえていることに感謝の言葉以外ありません。
キャリアコンサルタント、そして後進を育成する仕事が私の天職だと実感できるのは、関係性の中で学び合いながらキャリア形成できているからこそ。
受講生さんがキャリアコンサルタントになる日を楽しみにしつつ、これからも研鑽し続けて、互いが学び合いながら良きものをお届けしたいと思います。
(おしまい)
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